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フロントランナーズ!現場で活躍するトレーナーへ突撃インタビュー!~VOL.11(大森 智矢)

TVCMなどで劇的なボディメイクを売りにしているパーソナルジムもあるようですが、フィットネスクラブのトレーナーは会員にどのようにメニューを作っているのでしょうか?

現在のトレーナーの「考えている事」をピックアップ!
今回はダンロップスポーツクラブ金沢文庫店の大森トレーナーにお話をお伺いしました!
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■取材班/吉田勇気 プロフィール
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・18歳でプロボクサーの経験を持ちながら、社会人サッカーチームを立ち上げ、天王杯千葉県大会ベスト8まで進出。
・その後、フィットネスクラブで集団指導、個別指導を経験。
・プロアスリート、日本代表アスリートの指導実績を持ち、現在もボランティアで指導を継続中。

トレーニングメニュー作成での秘訣とは?
メニューでは、会員の目的を達成する為のトレーニングの種類、強度、頻度、時間等を計画します。

●からだプロ取材班 吉田(以下、吉):こんにちは 大森さん 本日は宜しくお願いします。
○大森さん(以下、大):吉田さんこんにちは こちらこそ宜しくお願いします。

●吉:簡単で結構ですので、自己紹介を頂ければ幸いです。
○大:神奈川県の金沢文庫にありますダンロップスポーツクラブ金沢文庫店の大森です。マシンジムのチーフをしております。

●吉:ありがとうございます。今回のお題はトレーニングメニュー作成について、色々お伺いをさせて頂ければと思います。早速ですが、大森さんがメニュー作成時にヒアリングされるのはどのような内容でしょうか?
○大:まず第一に、目的を聞きます。目的のほとんどがダイエットですが、どれくらい減量したいのかをメインに聞き取りします。既往症の有無によってもメニュー内容が大きく変わりますので、どのような制限があるのかを確認する事も重要です。
これまでの我々は目標に対して、どの程度の期間で減量が可能であるかを会員に対して提示する事があまり出来ませんでした。その点では「からだステーション」の目標設定が非常に役立っています。運動時間と運動頻度の聞き取りをしないとルーティーンを組むことができませんからね。

●吉:ルーティーンとはなんでしょうか?
○大:メニューを組む際、1週間単位で組みます。月曜日はスクワット、火曜日はベンチプレスという具合です。下半身だけを鍛える曜日もあれば、上半身だけを鍛える日もありますし、有酸素運動だけの日もあります。このように1週間の中でトレーニングパターンを複数作成します。そのパターンを我々ではルーティーンと呼びます。
トレーニングは超回復を促す為、休息も重要です。このルーティーンを誤ると非効率や怪我のリスクにもつながるので、正確性が求められます。

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●吉:既往症があった場合もメニューを組むことはされますか?
○大:します。ただし、会員様に医師の確認を取って頂いてからです。念の為に私もネット検索し、少しでも情報を入手するようにしています。医師の許可の範囲内で実施する形となりますね。

●吉:大森さんがメニュー作成で意識されている事はありますか?
○大:会員様が「これで大丈夫だろう!」と思っている「間違った常識」をいかに崩すかを意識しています。
よく言われるのが、有酸素運動をしておけば痩せるんでしょ?という意見です。
確かに痩せますが、私の場合は「急がばまわれ」と諭します。まずは基礎代謝を向上させる事を意識づけさせる為、有酸素運動と無酸素運動の2種類の運動を説明します。
筋肉をしっかり付ける事も意識させ、両種類をバランスよく実施するようプログラミングしていきます。あとは運動を継続して頂く事です。

●吉:継続して頂く為には何が必要ですか?
○大:楽しさです。

●吉:「楽しさ」は人それぞれ異なると思いますが、クラブの情報をあまり知らない方にどのようにして楽しさをお伝えしていますか?
○大:まず効果を説明します。筋トレそのものに楽しさを見いだせる人は少数だと思いますが、有酸素運動は楽しさを感じやすい傾向にあります。ですので、スタジオレッスンをたくさん説明します。まずは安心感を与えるために私自身のレッスンからお勧めするようにしています。「どうやら楽しそう」までは感じて頂けますが、「楽しかった」
は結果論ですので、1度参加して頂いて終わりではなく、複数のレッスンを紹介して会員様の感想をお聞きするようにしています。

●吉:メニュー作成するうえで、トレーナーと会員様での決まりごとはありますか?
○大:体組成を月に1回測定して頂く事です。

●吉:その理由はなぜでしょうか?
○大:定期的に進捗が把握できないと、どのような変化が出ているからわからない為です。メニュー開始時には2週間に1度の測定をお勧めします。

●吉:フィットネス業界経験1年程度の方がトレーニングメニューを作成するとしたらどのような点を注意したら良いでしょうか。
○大:トレーニング=フリーウェイトと偏った考えを持ち始めると少し怖いなと思う時があります。
フィットネスクラブに在籍されている方の多くは、なんとなく痩せたいと思っている方が多いように思えます。そのような方に初期からフリーウェイトを定着させるのは、「メリット<デメリット」だと私は考えています。勿論、マンツーマンでトレーナーが指導し続けられるのであれば別ですが、女性の会員様が筋肉隆々の男性会員様の横で、同様のトレーニングをするのは、抵抗があるかもしれません。また、フリーウェイトはウェイトの軌道を会員様の技術でコントロールしなければなりません。よって、技術が安定しないと本来鍛えるべき筋肉が鍛えられないケースや怪我を誘発する場合も考えられます。トレーニングの原則にも個別性と漸進性がありますが、その方のレベル合った種目を段階的に行っていくのが一番の近道だと思っています。

●吉:漸進性とは具体的にどのような事でしょうか。
○大:単関節運動から多関節運動などです。レッグエクスンテンション⇒レッグプレスという具合にひとつの関節を動かす運動から複数の関節を動かす運動に持っていく事も漸進性のひとつです。単純から複雑、弱から強という具合ですね。

○大:逆に質問してしまいますが、吉田さんが指導をしていた時に意識されていた事はありますか?
●吉:大森さんがおっしゃった事以外ですと、コストパフォーマンスも考えます。結果を出したい気持ちは、皆さん同様にお持ちだと思います。お客様の中には、現実的に予算を決められている方もいらっしゃると思います。ですので、予算を聞いたうえで、最善のプランを立てるように心がけていました。お金の消費もストレスになるはずですから、無理なく継続して頂く術を共に探します。

大森さんがおっしゃるように継続性は大切です。継続性に障害をもたらす誘惑は沢山ありますからね。目標や計画をしっかり立てても「寒い」の一言でトレーニングをお休みする可能性もあります(笑)。ですので、継続して頂くには来館動機を複数用意する事が重要だと思います。
トレーニング内容の中で初心者の方にもお勧めする事は、スタジオレッスンです。
先程も多関節のお話が出ましたが、人間の生活は単関節での動きよりも圧倒的に複合的な動きが多いはずです。QOLの観点からしても複合的運動のスタジオレッスンをお勧めしていましたね。神経系の発達は勿論、バランスを保つ力も向上します。
そんなところでよろしいでしょうか(笑)

●吉:自宅でトレーニングできる方がフィットネスクラブに通うメリットはどこにあると思いますか?
○大:トレーナーの目が届く事です。トレーナーの第3者の目でフォーム修正ができますし、適正な負荷の設定も可能です。

●吉:という事はトレーナー(スタッフ)さんが重要なんですね!
○大:マシンガードになってしまわないように教育をしています。ただ、見ているだけでなく、気づけるアンテナを持っているかが需要です。

●吉:最後になりますが、トレーニングメニューを作成するうえで、重要な事を3つまとめて頂けますでしょうか。

【この記事のまとめ】

●目的を詳しく聞く!どれくらい減量したいか?どれくらいの期間か?
●急がば回れ!基礎代謝の向上をさせるメニュー作りを。
●継続して頂く事が大事!会員の楽しさを見いだせるように。

2016年1月16日