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攻撃あるのみ!野人スタイルのプロボクサーに突撃インタビュー!(坂本大輔)~VOL.14

フィットネストレーナーを始め、スポーツやエンタテイメントなど、様々な業界の第一線で活躍している「からだプロ」へ突撃インタビュー。

第14回目はプロボクサーの坂本大輔さん。

メイン
▼経歴 (戦績)2
戦績 2戦1勝(6KO)8敗3分
日本ウェルター級 1位
ボクシングスタイル 右ファイター
主戦階級 ウエルター級

■取材班/吉田勇気 プロフィール
Web
・18歳でプロボクサーの経験を持ちながら、社会人サッカーチームを立ち上げ、天王杯千葉県大会ベスト8まで進出。
・その後、フィットネスクラブで集団指導、個別指導を経験。
・プロアスリート、日本代表アスリートの指導実績を持ち、現在もボランティアで指導を継続中。

■吉田:
こんにちは坂本さん!本日は格闘技に必要なトレーニングなどをお聞きできたらと思います。宜しくお願います!
■坂本:
吉田さん、こちらこそ宜しくお願いします。
吉田さんもプロボクサーだったんですよね?話が早くて助かります^^
■吉田:
はい。ありがとうございます。20年前ですが・・^^

第1章~ボクシングを始めたきっかけ~

■吉田:
坂本さんがボクシングを始めたきっかけを教えてください。
■坂本:
もともとはサッカーをしていました。幼稚園から初めて、高校1年まで続けていて、中学では習志野市の選抜に選ばれました。中学の時はとにかく走りまくるタイプで、「ボールのあるところに坂本がいる」と言われる程でした。体力には自信があったんですよ。それで、高校もサッカーやっていました。習志野高校って知っていますか?サッカーがめちゃくちゃ強くてですね、そこに入学したわけです。その後は・・早い話レギュラーになれないなあと思って辞めちゃったんですよね。

■吉田:
習志野高校はもちろん知っていますよ!私は千葉出身ですので(笑)名門ですね!
■坂本:
強かったですね~。
ボクシングにはもともと興味があり、薬師寺さんや辰吉さんの試合を見てカッコイイなと思っていました。サッカーを辞めてからはボクシングでプロになろうと漠然と思い、習志野高校ボクシング部に入部しました。ボクシングをやり始めて1年弱で全国大会に出場できちゃったんですよね。

■吉田:
えっ!?1年以内にですか!?それは凄いですね。身体能力が高かったんですね!
それでそのままボクシングを継続されたんですね?
■坂本:
それから、インターハイで3位、国体で2位、全国でベスト8までになりました。
実は、高校を卒業してから、一回ボクシングを辞めたんです。
数年経ってから、ダイエット目的で角海老ボクシングジムにお世話になり、もう一度、選手でやってみないかと会長に言われ、25歳でプロデビューしました。1試合やったら火がついちゃったんですよね。輪島さんも25歳でデビューしたので、自分と似た境遇もあり、より前向きにさせてくれましたね。プロ5戦目で日本ランキング7位に勝利したのですが、その後は勝ったり負けたりを繰り返しました。戦績が7勝8敗になった時に引退しようかと思いましたが、もう1度頑張ってみようと思い、ジムのトレーナーに基本のジャブ(※1)から教えてもらいました。その後、また試合に勝ったり負けたりを繰り返したんですよね。
※1:ボクシングは左右どちらかの脚を前にするスタンスであり、右脚を出した際、右手のパンチをジャブと呼ぶ。この時、左のストレート(パンチ)よりも対戦相手に近い拳である為、速さと数を打つ事が要求される。

■吉田:
サッカーからプロボクシングという点では、私の経歴とまったく一緒でしたので、驚きました(笑)。一度、引退され、復活後に日本ランカーとは・・・本当にすごい!の一言です。
■坂本:
いやいや、でも子供が3年前に産まれたんですが、正直、ボクシングはできないかなと思いましたね。ランキング3位の人に2-0の判定で負けて、今度こそ辞めようと思いましたが、会長がまだ頑張れということで続けさせてもらえて、翌年も日本ランカーに勝負し、勝利する事が出来ました。それ以降は5戦負けなしで、日本ランキング4位になる事ができました。
サブ

第2章~課題とトレーニング法~

■吉田:
「辞めようかな~頑張ろうかな」のサイクルで日本ランカーですか・・。
先程、坂本さんのボクシングをビデオで拝見しましたが、まさに野人!というスタイルですね。強いパンチをとにかく沢山打つ!というスタイルは対戦相手にとっては恐怖だと思います。ボクシングの専門的なお話もお伺いしたいのですが、坂本さんは試合中にどのようなことを考えていますか?
■坂本:
相手にジャブを打って、出方を見ますね。感覚ですが、イケるなあって思ったらガンガン攻めます。これまでの経験上、コイツはメッチャ強いなあと感じたことはないです。
ガンガン打ちますけど、一応相手をしっかり見ています。どのパンチを嫌がるのかな?とかですね。
■吉田:
なるほど。非常に明確な戦略ですね。イケそうだったらいく(笑)。負けてしまった時の要因はどのように分析されていますか?
■坂本:
スタミナ不足とガードが低いところです。ガードが低いと判定員の見栄えも悪いんですよ。なので判定になるとポイントで負けちゃったりしますね。自分がパンチを打つとガードが低くなって、脇が徐々に開き始めるんです。スタミナは5R(※2)。終わった頃に体力の無さを感じます。自分のペースで試合運びが出来ている時は、あまり疲れていないですね。
※2:「R」とは・・ラウンドの略。ボクシングなどの格闘技競技の各回。3分間が主流。
■吉田:
ガードが低いですか・・・。現代ボクサーでは珍しいですね。
私もノーガードでした(笑)。カッコつけとかではなくて、単純に攻撃しやすかったんですよね(言い訳)。お気持ちはよくわかります。脇が開くのは、パンチの威力に直結するので改善が必要ですね。坂本さんはお世辞にもテクニシャンとは言えません(ごめんなさい)。
下半身と上半身がバラバラです(笑)。ですので、テクニックを習得されたら無敵だと思いますよ。パンチを打つ際、股関節の可動が始まる前に腕が動いています。
要するに腕のみで攻撃しています。下半身から上半身の連動が必要だと思います。
スタミナに関しては、5R目に不足を感じる事が明確であれば、ある程度の準備は出来そうですね。ランニングも3分間走を7~8本繰り返してみては如何でしょう?
言うのは簡単ですね(笑)
坂本さんの場合、長所と短所が明確なのでPDCAをまわしやすいと思いますよ。
因みにトレーニングはどのような内容で実施されていますか?
■坂本:
ストレッチはダイナミックストレッチをしています。ブラジル体操みたいな感じですね。肩周辺は念入りにやります。その後、シャドーボクシング(以下、シャドー)(※3)を3R実施しています。
※3:ひとりで仮想の対戦相手を想定し、自ら立ってパンチを出したり、ディフェンスの動きをする。ボクシングの練習法のひとつ。
■吉田:
シャドーをされている際、テーマや目的を持たれていますか?
■坂本:
腹圧をかけて、手数を意識しています。
シャドーが終わってからはスパーリングやマスボクシング(※4)を4R実施します。
※4:スパーリングが本気で互いに打ち合うのに対して、マス・ボクシングは力を抜き、寸止めのパンチで実践する。相手との距離感などの感覚を養う練習法。
■吉田:
スパーリングが4Rですか。申し分のないR数かと思いますが、5R目にスタミナ不足を感じるとなると・・・。
スパーリングにおいては、実施される際に目的は持たれていますか?
■坂本:
相手にプレッシャーをかけて、どれだけ相手をコーナーに追いやるかを意識しています。要するに自分のペースで戦える距離感を意識しています。結構、なんてことのないパンチをもらうことは多いですね。スパーリング後はミット打ち(※5)を5R位します。後はサンドバッグですね。3~5R打ちます。いかに力を抜いて、タイミング良く打てるかを確認していきます。サンドバッグは筋トレの代わりにもなると考えていますね。
あとは、体幹を鍛えるために床に這いつくばり、ワニのように歩く運動をしたりします。
四肢で体を動かすのではなく、身体の中心を意識しながら歩きます。
※5:パンチを実践的に覚える練習法です。2名でパンチを打つ者とパンチを受ける者にわかれます。サンドバッグと異なり、人の手を目がけて打つ為により実践的な動きになります。

■吉田:
練習量がとても多いですね!テーマを持たれて練習に励まれていますが、坂本さんが自覚されているフィジカル面での課題点はどういったところでしょうか?
■坂本:
先程、吉田さんからも指摘された通り、パンチを打つ際に脚と手がバラバラになるということです。
現役ボクサーとしては高齢なので、練習も効率化を考えなくてはいけません。もう根性とパワーだけじゃ通用しないと思っています。後は、メンタルですね。
家族を持つようになってからは、死にたくないという気持ちが強くなりました。それに伴い、試合や練習での怪我の不安も増えました。この不安な気持ちが良いことなのか、悪いことなのかはわかりませんが、心と体のバランスは整えなきゃいけないなあと思っています。

■吉田:
最後に、今後の展望を教えていただけけますか。
■坂本:
2016年のタイトルマッチで勝利する事です!
■吉田:
応援しています!これからも頑張ってください!!

【この記事のまとめ】

●練習前はダイナミックストレッチを念入りに行う!
●サンドバッグは筋トレの代わりとしても活用できる!
●強いパンチを打つ際は、下半身と上半身の“連動”が大切!

2016年7月7日