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スカッシュ全日本学生選手権優勝選手にインタビュー!フロントランナーズ~VOL.15

フィットネストレーナーを始め、スポーツやエンタテイメントなど、様々な業界の第一線で活躍している「からだプロ」へ突撃インタビュー。

第15回目は、スカッシュの杉本梨沙(すぎもと りさ)さん。
2013~2015年の全日本学生選手権で3年連続優勝を経験、今注目の若手スカッシュ選手です。
今回は、杉本さんに、スカッシュを始めたきっかけや普段のトレーニング、自身の課題について話を伺いました。

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杉本 梨沙(すぎもと りさ)
■経歴
・6歳からスカッシュを始め、現在は順天堂大学に在学
・2013年全日本選手権3位 ・2013年、2014年、2015年全日本学生選手権3年連続優勝

■取材班/吉田勇気 プロフィール
Web
・18歳でプロボクサーの経験を持ちながら、社会人サッカーチームを立ち上げ、天王杯千葉県大会ベスト8まで進出。
・その後、フィットネスクラブで集団指導、個別指導を経験。
・プロアスリート、日本代表アスリートの指導実績を持ち、現在もボランティアで指導を継続中。

■吉田:
こんにちは。本日は宜しくお願いします!
■杉本:
こちらこそ 宜しくお願いします!

第1章 ~スカッシュを始めたきっかけ~

■吉田:
スカッシュを始めたきっかけを教えてください。
■杉本:
母が入会していたスポーツクラブでスカッシュをやっていて、母と一緒に付き添っているうちに、いつの間にか始めていました。
6歳から始めたのでスカッシュ歴は15年位になります。
当時はピアノもやっていましたが、スカッシュの方が好きでしたね。
小さい頃から身体を動かすのが好きだったんでしょうね(笑)

中学校の時はスカッシュの部活がなかったので、父が会社事務所の2階にスカッシュコートを作ってくれまして、そこで毎日個人練習をしていました。
自宅での練習でしたので、対人練習はあまりできなかったですね。
なので、試合会場に行った時に、大会に来ているコーチなどにアドバイスもらったりしていました。大会をきっかけにスカッシュのことを色々と勉強しました!
中学時代は母が対人練習の相手でしたが、高校になり、私自身の技術レベルが上がってくると、自分のレベルに合う練習相手を見つけるのが大変でした。

高校卒業後は、現在通っている順天堂大学に進学しスカッシュ部に入部しました。
練習は部活だけじゃなく、色々なところへ出向いて練習をさせてもらっています。
出稽古みたいな感じで(笑)

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第2章 ~トレーニング~

■吉田:
普段はどんなトレーニングをされているのですか。
■杉本:
コートワークというボールを打たないフットワーク練習やコートダッシュなどをしています。ウェイトトレーニングは、トレーナーを目指している友人がいて色々アドバイスをもらい、トレーニングをしています。

具体的には、スクワット、ラウンジ、ハイクリーンをしています。でもハイクリーンは得意じゃないんですよ(笑)
スクワットだと20~40kgの10回×5セット。レッグエクステンションやレッグプレス、体幹トレーニングや腹筋なども行っています。腹筋は100回×3~5セット位ですね。

最近は、心肺機能や脚の筋肉を鍛える事に注力しています。
20秒走り続けて10秒レスト×8セットなので、レストもあわせて4分位。
試合前だと若干変わりますが、4分を大体3~4セット位行います。
けっこうきつめの運動ですが、4分で終わると思えば辛くはないです!(笑)

以前にコーチと一緒に練習をしていたときは、技術面の向上をねらいとして、「一点返し」を行っていましたね。同じ場所にボールを打ち返し続ける練習です。
ひたすら打って走る!を繰り返すトレーニングをして心肺機能と脚の筋力をつけるように心がけていました。
試合のペースよりも早いスピードで行うのでついていくのに必死です…(笑)

■吉田:
試合前はどういった練習メニューをされていますか。
■杉本:
試合前はコンディション作りやパフォーマンスをあげていくようなメニューが中心ですね。
メニューは、コーチや先生、トレーナーの友達などからアドバイスをもらいながら行っています。
私は持久力には自信があるのですが、瞬発力が弱いのでスピードアップのためにラダートレーニングをするように心がけています。

ゲーム感覚を養うために対人練習も積極的にするようにしていて、特に試合が近くなると、試合相手に近いタイプの方と対人練習を組むようにしています。
試合相手に近い練習相手を探すのが意外と大変なんです(笑)

 

第3章 ~課題と対策~

■吉田:
杉本選手が自分自身で自覚されている課題は何ですか。
■杉本:
フットワーク、ピックアップ (ボールを拾う)、戦術が課題ですね。
特にピックアップは、前のピックアップが弱くて、どんなボールでも反応できるように以前から克服したいと思っていました。

周りの方に「股関節がうまく使えてないんじゃないか?」って言われて。
股関節が使えてないから前のピックアップが遅くなっているということに気づいてからは、バランスディスクを使ってランジを行っています。片足でバランスをとったりとか。
バランスディスクで股関節の動きを意識したトレーニングを行うようにしてから、前に行く動きが大分良くなりました!
肩は柔らかい方だと思いますが、股関節は固いのでストレッチなども念入りにしています。

■吉田:
スカッシュの選手には、どのようなタイプがいらっしゃるのですか。
■杉本:
大きく、強くて速い球を打てるハードヒッターと、ロブショットやドロップなどで決めていくタッチショットタイプがあって、私はどちらかというとハードヒッタータイプですね。
試合前などは、自分の相手がどういうタイプかを判断して、練習メニューを組んだり戦術を考えたりしています。

■吉田:
スカッシュに求められる要素は何ですか。
■杉本:
スカッシュは「立体ビリヤード」と呼ばれたりもしていて、戦術面が勝敗に大きく影響します。
でも戦術だけが出来ていてもダメで、試合ではスキルと戦術の2つが重要になってきますね。

今大学のゼミで、「Tエリア」の占有率がどれ位勝敗に関係してくるかっていう研究をしています。
Tエリアっていうのはコートの中心部のことなんですけど、Tエリアでいかに戦術を組み立ててラリーにつなげていけるかが勝敗に大きく関係してくることがわかりました。
Tエリアに長くいた方が自分の思うようにプレーができるので、そのゲーム全体を支配しやすくなります。
そのためには、的確に球を返せる技術が大事になってきます。
戦術は重要ですけど、戦術と並行してラケットワークやフィジカルとか、全ての要素が高いレベルの人がトップレベルになるのかなって思いますね。

■吉田:
メンタル面はどのようにコントロールされているのですか。
■杉本:
試合、特に競り合うような試合では、どれだけ自分のメンタルを維持できるかっていうのが大切ですね。
そのためには、やっぱり自分がどれだけ練習してきたか、どれだけ自分に自信を持てるかというのが全てだと思います。

試合前だと、どうしてもナイーブになったりすることもありますが、一歩コートに入ってしまうと試合に集中できてしまうタイプです。
良く「コートに入ると変わるよね!」とか言われます(笑)
前は緊張し過ぎて1ゲームの5点目位までは動きが良くなかったのですが、ここ一年、メンタルが強くなったからか、試合が楽しめるようになりました!

■吉田:
今後の展望をお聞かせください!
■杉本:
全日本で良い結果を残すことです。
まずはアジア大会の団体戦のメンバーに入って金メダルを取りたいです!
個人でもメダルは取りたいですが、団体戦でメダルを取った方が、日本のスカッシュ全体が強く見られますし、今頑張っているジュニアの子たちの目標になるので!

ジュニアの育成に興味があるので、ゆくゆくはナショナルチームのコーチになりたいです。
今思えば、私自身がゴールデンエイジの時に質の良い練習ができていなかったという反省もあるので、今のジュニアの子たちには質の高い練習をして欲しいと思いますね!

 

【この記事のまとめ】

●スカッシュの一流選手は、スクワット、ランジ、ハイクリーンを行い、脚を中心に鍛えている。
●スカッシュのピックアップでは、股関節を十分に使うことがスピードアップにつながる。そのためにはバランスディスクで股関節の動きを意識したトレーニングが効果的!
●Tエリアの占有率が勝敗に大きく関与する。戦術、ラケットワーク、フィジカルの3要素が試合を左右する。

2016年8月1日