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身体、運動データの活用方法を伝授 ~今さら聞けない基礎知識&小ネタ集~

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プロのフィットネストレーナーなら、たくさんの専門知識と経験で、お客様の信頼にお答えしたいもの。でも広くて深いフィットネス業界、意外と知らないことも多いのでは?そこで、「からだプロ」編集部が、現場で役立つ基礎知識あれこれを伝授しちゃいます。さあ、あなたもレッツトレーニング!

 

会員さんの蓄積した身体・運動データ、活用していますか?

プロのトレーナーであれば、会員さんの目標にあわせた運動プログラムや日々の生活にいたるまで、様々なアドバイスをおくる場面も多いと思います。

会員さんにアドバイスをする中で、特に活用していただきたいのが“会員さんの身体データや運動データ”です。

具体的なデータの項目としては、身体データでは、体重・体脂肪率・血圧・筋肉量・内臓脂肪レベル・基礎代謝など、体組成計で測定できるようなデータとなります。

運動データでは、歩数・消費カロリーをはじめとした運動に関するデータから、ジムへの入館回数やレッスン参加回数なども含まれます。

ジムに通われていない方では、歩数や消費カロリーなどの運動データを取得・蓄積をしても、効率的に使われているケースは少ないようですが、フィットネスジム会員さんの身体運動データは、トレーナーからの具体的なアドバイスにつなげられるはずですよね!

 

数値はあくまで“結果”。大切なのは、結果にいたるまでの“プロセス”の検証です。

会員さんのほとんどが「体脂肪率の減少」を目標とされていると思いますが、そうした場合、体脂肪率の数値だけを追っていれば良いかというとそうではありません。

設定した目標結果は、あくまで“結果”ですから、そこにいたるまでの“プロセス”によって、左右されます。

プロセスそのものの良し悪しを検証することなく、単純に体脂肪率の結果だけを見て良い結果が出ても、どこが良い結果になったかが明らかになりません。

良い結果であれば継続することが必要ですし、逆に、思うような結果が出ない場合は改善することが必要になってきます。

少し極端な例となりますが、「歩数」をプロセスとして、「体脂肪率」を結果とします。

歩数が5,000歩/日で体脂肪率に変化が無ければ、1,000歩/日増やしてみるのも対策のひとつとなります。

ここで大切なのは、“ひとつのデータだけを見るだけではなく、それに関連した複数のデータも把握し、分析すること”です。

データは、大きく「行動」と「身体」に分けることができ、行動的データ(歩数等)が身体的データ(体脂肪率等)に結びつきます。

さらに、行動的データを細分化することで、より効果の高い分析が可能となります。

同じ10,000歩でも、どのような運動によって取得した歩数であるか?

ダンスに出て獲得した歩数と、通常歩行では身体的な影響には差が出るといえるでしょう。

 

会員さんの掲げた目標に対し、トレーナーとしていかにブレイクダウンさせることが出来るかがで重要です。

数値が具体的に出る項目は会員さん自身で見たりすることもできますが、運動種目や運動強度についてはトレーナーとしてきちんとアドバイスする必要があるでしょう。

目標の数値とともに、目標にいたるまでのプロセスに関連した項目の数値も分析することで、会員さんへより的確で具体的なアドバイスができるようになります。

 

■ケーススタディ

こちらも少し極端な例となりますが、身体データや運動データの活用方法をシーン別に2つ程ご紹介します。

下記の「シーン1」は、ダイエットを目的に、ジムでの運動や生活習慣の改善に取り組まれている会員さんの事例です。

数値目標を「臀部を5cm減らすこと」とし、その目標達成のために「スクワット50kg」というプランを提示しています。

※部分痩せは困難と考えたトレーナーが、会員さんの全身をシェイプし、その部分に臀部のシェイプを含める内容でメニューを組んだ場合を想定しています。

シーン①

 

このようなプランを検証する場合、基本的には「経過」「結果」の数値を見ていくことになりますが、経過と結果には、大きく「行動的」な経過と結果、「身体的」な経過と結果に分けて考えます。

身体的な結果「臀部-5cm」を目標に、まずは行動的な経過と結果を検証していきます。

目標達成のために、会員さんにスクワット50kgの計画を提示したところ(①計画)、筋力が向上し、結果として、スクワット60kgを実施しました(②経過)。

その結果、身体的な経過として体脂肪が2%減少し(④経過)、それに伴って臀部も5cm減少しました。

結果として臀部-5cmという目標は達成されたことになります。

ここでポイントとなるのが、臀部-5cmという目標のために、単純に臀部の推移だけを見ていては会員さんに具体的なアドバイスができないということです。

このケースでは、臀部-5cmという目標に対して、体脂肪-2%という身体的な目標数値の設定と、スクワット50kgという具体的なプランの提示と会員様の努力の結果、筋力の向上が見受けられた結果、その会員さんの目標が達成されたことになります。

逆に、臀部-5cmという目標達成につながらなかった場合は、スクワット50kgというアドバイス(①計画)を見直すことで、次のプランを提示することができます。

たとえ、臀部の効果が得られなかったとしても筋力が向上した事実を会員様にお伝えする事ができます。その時には「脚点」が向上しているかもしれません。このように複数の項目を分析する事が重要です。

 

 

「シーン2」も考え方は同様です。

血圧平均-10を目標にされている会員に対し、ランニング20分というプランを提示しています。

この場合も、単純に血圧の数値だけを見ていくのではなく、行動的な経過と体脂肪率などの身体的な経過に関連する項目の数値を検証しながらアドバイスを行います。

シーン②

 

結果とプロセスの検証で、会員さんの目標達成の手助けを!

身体・運動データは会員さん自身で見ることができますが、そのデータの分析や、運動プログラムに反映させる仮説づくりまではできません。

プロのトレーナーとして、会員さんひとり一人のデータをきちんと把握し、ベストな運動プログラムを提示してあげることで、会員さんの目標達成の手助けをすることが大切ですね。

 

【この記事のまとめ】

●会員さんご自身では身体・運動データを活用しきれていないのが現状です。
数値が表示されました⇒その数値どうする?をトレーナーがサポートしてあげるとよいでしょう。
●数値はあくまで“結果”。大切なのは、結果にいたるまでの“プロセスの検証”です。
結果を左右した運動メニューが一体どのような運動だったのか?を検証しましょう。
●ひとつの項目でなく複数の項目で分析が必要です。
最終目標に達しなくても向上している数値はきっとあるはずです!

2015年10月8日