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ターン改善が重要!元バスケ日本代表選手へ突撃インタビュー!~VOL.5(田中 沙季)

フィットネストレーナーを始め、スポーツやエンタテイメントなど、様々な業界の第一線で活躍している「からだプロ」へ突撃インタビュー。

第5回目は、元女子バスケットボール日本代表の田中沙季(たなか さき)さん。
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田中 沙季(たなか さき)

■経歴
岐阜県出身の女子バスケットボール選手
2007年より約3年間、富士通レッドウェーブに所属。
同じく双子の姉も同チームに所属。
2007年U-19世界選手権に日本代表として出場を果たす。
その後、2年間は岐阜の国体チームに所属。
現在は同県のBLUE SNAKESで活躍中。

―――初めに、日本代表とは・・ 大変誇らしいですね。

いえ、私は急遽、招集されたので補欠要員ですよ^^
双子の姉の方がすごいです!
それより、あまり難しい事はよくわからないので、トレーナー同席のもとお答えしますね!

―――元気いっぱいの田中選手ですが、代表時代にスキルやフィジカル面での悩みはありましたか?

試合の後半にターンがうまくいかないのが悩みでした。
ここでいうターンとは素早い振り向きのような動きです。

試合の後半でターンがうまくいかない理由としては、体力の無さがあげられます。
コーチからも「おまえは体力がない」と言われ、自分でも自覚していましたが、結局、最後まで修正できませんでしたね・・
試合の後半、いつも姿勢が高くなり、体が浮いているような感覚に陥る事が多くありました。
そんな時、相手選手のドライブに対応しようとすると、肩からターンしてしまい、結局、追いつけず・・ コーチには怒られ・・

当時は体力を向上させる為、闇雲にエアロバイクを漕ぎ、最後の15分だけを追い込むなどを実施した記憶があります。

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―――ターンを改善する為には、どのような点を追及するべきだったのでしょうか?

日本代表を引退し、数年後にトレーナーに指導してもらいましたが、まずは下半身、股関節の柔軟性やステップの反復練習を行うことが大切だと教えられました。
たとえそれができても、下半身で生成した力を淀みなく上半身に伝えられなければ意味が無い事も指摘をされ、「ほ~」と思いました。
要するに上半身と下半身を別々に動かしていても効果的ではないって事ですね。

チームでの練習は、ゴムチューブを腹部に巻き、引っ張られる状態で縦方向にダッシュしたり、横のステップをしたりするのが、とても辛かったです。
これもコーチに「何のためにやっているか、考えながらやらんと意味ない」と怒られました。
私の場合はどうやら中殿筋など、体の側面を維持できるような意識が必要だったらしいです。
結局のところ、18歳~22歳くらいまでの選手として大事な時期は、「思い・努力」だけでトレーニングを行ってきましたが、今になり、もっと上手くなるための知識を吸収しておけばよかったなあと思っています。
トレーナーからは、しつこく下半身からの生成した力を上半身に~と言われ続けているので、今のクラブチームではそれをそのままチームメイトにも伝えたりしています。
具体的なトレーニング方法例は、Aの動きを反復、Bの動きを反復、A+Bの反復で動きにブレがないかを確認します。これをどんどん増やしていき、楽曲を作曲するように1つの動きを確認します。
次のステップは、思わぬアクシデントに対応できるかどうかです。
バスケットやサッカーのようなコンタクトスポーツ※1は、時に相手のタイミングに合わせたり、外したりしなければなりません。それには技術的な訓練も必要ですが、軸となる体幹も必要です。体幹も単なる腹筋運動だけでなく、不安定な足場での姿勢維持や誰かに合図してもらい、不規則なタイミングでの筋トレを行うなど、練習でも思わぬアクシデントを用意する事が必要だと思います。

※1コンタクトスポーツとは… 必然的に相手選手と接触があるスポーツ

今でこそ、岐阜のクラブチームでバスケをさせて頂いていますが、目的を意識しながらの練習は、意識の少ない練習とは効果が格段に違います。代表時代から9年経っていますが、しっかりと目的を意識する事でこれからも成長できると考えています。

―――学生時代とプロ時代で求められていたことに差はありましたか?

私の場合、1対1のディフェンスです。
私はFWでしたが、相手のドライブにどれだけ対応できるかが要求されました。
自分より背の小さい人だとターンが早いので、すぐに抜かれちゃうんですよね。
スラムダンクの宮城リョータみたいな感じですかね?敵にまわすと厄介です。

結局のところ、先ほどお話したターンが弱かったんですよね・・

ディフェンスの場合、相手の動きを予測する、もしくは相手が動き出した後に自分が対応しなければならないので大変なんです。どのスポーツも一緒だと思いますが・・。
トレーニング中は自分のリズムや強度で実施できるので、数秒先に何が起きるか予測しやすいです。「あ~ あと15分走ったら辛くなるな~」とか。
でもディフェンスの場合、相手(オフェンス)の選択肢は、少なくとも下記が挙げられると思います。

・右にドリブル
・左にドリブル
・右にパス
・左にパス
・シュート
・シュートのフェイクからドリブル

まだまだ沢山あると思います。改めて考えるとオフェンスの選択肢ってたくさんありますね・・。
沢山の選択肢に対して、ディフェンスは正解を選ばなければいけませんが、予測が外れた場合でも、正解のディフェンスに戻す動きが必要です。
その為には前述したとおり、普段のトレーニングでから思わぬアクシデントを取り入れると良いと思います。

なんだかんだで、やっぱり「体力」を付ける事に尽きます。
私もトレーナーに教わりましたが、「体力」にも種類があるんです。
「筋持久力」「全身持久力」「柔軟性」「パワー」「敏捷性」「平衡性」など※2です。

※2これらを行動体力といいます。
プロの場合はチョットした体力の差が、命取りになります。
トレーナーの方は、会員さんが「体力つけたいんですよね」と言った場合、「ランニングしましょう」など早とちりはせずに、会員さんにとっての体力がなにを示すのか、定義をしっかり考えて指導を行う必要があると思います。

 

【この記事のまとめ】

●トレーナーは各会員様にとっての「体力」とはなにか?を考え、指導する。
●普段のトレーニングにアクシデントを盛り込むことで、想定外の事象に対応できる。
●バスケットボールやサッカーなどのコンタクトスポーツでは、下半身で生成した力を淀みなく上半身に伝える、単純運動⇒複合運動が大切。

2015年10月29日